北ア 北鎌尾根に挑むーその1(17/09/03)

初めて槍ヶ岳に登ったのは高校生だった。むかし山をやっていた親父に槍ヶ岳に登ってみたいと頼んだら、本当に夏休みに計画してくれた。親父はキスリングザックや靴や服など、すべて道具を処分していたので、自分と私の分のキャラバンシューズを買い、服は二人ともジャージで登った

荷物はすべて私が背負い、親父は空身で登った。親父にとっては15年ぶりくらいの山で、何のトレーニングもなく、忙しい仕事の合間を縫って出かけた。まだ40代後半に差し掛かったところだったが、さすがに昔取った杵柄とはいかず苦しそうだった

親父が山小屋には一人米3合を持参するのがルールだと言うので、私が二人分の生米6合を担ぎ上げたものの、肩の小屋について出したら山小屋の人に笑われた(褒めてもくれたが・・)。米の持参は昔の話になっていた

穂先に登ると、当時は珍しいヘルメットをかぶった人たちが祠の横から上がってきた。凄い!と身震いした。親父が「北鎌尾根から来た人たちだ」と教えてくれた。以来、いつか自分もあの尾根から槍に登りたいという想いを抱き続けてきた

まさか還暦になってその夢に挑戦することになるとは思わなかった。仕方ない。結婚して25年間、山をやめていたのだから。ここ数年、ブランクを取り戻すように山に登って経験を積んできたつもりだ。挑戦するなら今しかないとの思いで出かけた

北鎌尾根は極めて有名な尾根だが、一般登山ルートではない。体力、技術、ルートファインディング力が試される地図には載っていないバリエーションルートだ

これが北鎌尾根の主要部分だ。右端のコル(山と山の間の窪んだ所)まで手前の谷から斜面を登り上げる。P1からP7はコルの右側に連なっているが、北鎌尾根は通常コルから左へ進み、左端の槍ヶ岳の穂先を目指すのが一般的だ。なお、各ピークは私の推測で同定しているので、間違っていたらお許し願いたい

朝5時半頃に上高地に到着。河童橋の横を通って出発

槍沢ロッジまでの約14Kmは、比較的平坦な登山道を沢沿いに進む

すぐに目を引くのが明神岳。いつ見てもかっこいい。アルパインクライミングの山だ

槍ヶ岳には31年ぶりに登る。途中の横尾山荘のきれいさ、大きさにビックリ

まるで浦島太郎だ

横尾山荘の前には吊り橋がある。こちらを進めば、涸沢から穂高連峰に向かう

槍ヶ岳は右手方向に沢沿いを進む

沢のせせらぎの音、吹いてくる風、澄んだ透明な水、小鳥のさえずり、どれも気持ちよい

槍沢ロッジまで来た。ここも新しく建て替わっていて昔のイメージと大違い

ロッジの前には望遠鏡が常設されている。木陰の間に槍ヶ岳の穂先が見える。覗くと山頂に立つ人の姿がはっきり見える。北鎌尾根からまさに山頂に到達する人が見えた

テンションが上がる

こちらはわたしの古いコンデジのズーム。今回は重いのでデジイチは家に置いてきた

大曲の分岐から水俣乗越に向けて、多くの登山者とは別方向に進む。大きい方の涸れ沢を進んでしまう間違いが多いらしい(ここでは右方向)。左の岩に小石が積まれ、ケルンが作られている。その先が正しい登山道だ

急登を終えて水俣乗越の分岐まで上がってきた。北鎌尾根の取り付きへは真っ直ぐ反対側に天上沢を下りて行く。ここで一緒になった女性はテント泊装備のでかいザックを担いでいて、このまま天上沢を下り、夕方までに北鎌のコルまで登り上げるとのこと。私には真似できそうもないので、今日は右手の西岳に向かってヒュッテ西岳で泊まる

西岳へ登る途中で北鎌尾根の全貌が見えた

ここから見ると平坦で歩きやすそうな尾根に見える

さらに上がると、真ん中に槍へ続く東鎌尾根の縦走路がよく見える

今私が登っているのもこの尾根だ

ゴールの槍ヶ岳。北鎌尾根は右の稜線。東鎌尾根は左から続く稜線。肩の小屋は穂先の左裾の平たんな場所にある。明日のお宿だ。一般の登山者は小屋から穂先の左斜面を登る。梯子や鎖などが整備されているとはいえ事故も多い

目指す西岳は槍と反対側。左のピークが西岳。まだまだ登りが続く

小屋は西岳の右の稜線の裾にある(ほぼ写真中央)

小屋によってチェックインし、西岳に登頂。正面の尾根は通称「表銀座」と呼ばれる人気の尾根だ。ちょっと雲がかかってきた

山頂から小屋を見下ろす。1時半に到着したので、あとは飲んで時間をつぶすだけ

下の写真は穂高連峰。右から北穂高、奥穂高、吊り尾根、一番左に前穂高岳

北穂高岳の北峰と南峰が見える

夕刻に雲が取れてきた。槍から左へ大喰岳、中岳、南岳へ続く稜線

槍の右側は北鎌尾根。明日の天気を祈るのみ

槍と反対側には優しいピラミダルな山容の常念岳が夕闇に沈む

1日目はこれにてお休みなさい

野風に吹かれて

はじめまして、野風です。どうぞヨロシク! 還暦退職を機にブログを始めました。数年前から復帰した山の記録がメインです。これまでヤマレコにアップしてきましたが、山以外にも広げて発信していきたいと思っています

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